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    駐車場にまつわるストレスのない未来を目指して。「docomoスマートパーキングシステム」チームから考える「協業」のあり方

    駐車場にまつわるストレスのない未来を目指して。「docomoスマートパーキングシステム」チームから考える「協業」のあり方

    自動運転が実現する未来において、車社会を支える駐車場などのインフラは従来の仕組みのままでいいのだろうか。車のある生活をもっとストレスなく過ごせないだろうか──。

    そんな想いを持って39worksから生まれたのが、アプリを使って、駐車場を利用するドライバーと駐車場事業者を結びつけるサービス「docomoスマートパーキングシステム」です。同サービスはNTTドコモ(以下、ドコモ)が2016年6月から実証実験を進め、2017年7月から提供を開始しています。

    今回の記事では、docomoスマートパーキングシステムに携わったドコモ、株式会社プレミアアシスト(以下、プレミアアシスト)、株式会社エクストーン(以下、エクストーン)の3社4名からなるプロジェクトメンバーの座談会から、39works発の事業におけるパートナー企業との「協業」のヒントを探ります。

    リスクを背負って協業を決めた理由

    docomoスマートパーキングシステムでは、駐車場事業者の新規開拓はドコモが担当し、アプリやセンサーの開発はドコモとエクストーンが担当。施工および現場での運用やコールセンターでの対応をプレミアアシストが担っています。

    ドコモが持っている通信ネットワークや実現力、エクストーンが積み重ねてきたサービス開発に関するノウハウ、そしてプレミアアシストが培ってきたお客様対応のスキルや駐車場事業者との信頼関係。こうした3社の得意分野を組み合わせた協業が、サービス実現の鍵になりました。

    結城「docomoスマートパーキングシステムにおける協業の目的は、この新規事業をスピーディーに実現することです。そのためには素早い仮説検証が求められるため、他社との協業はマストであり、さらに強固な関係性を築くことが重要だと考えていました。

    協業先を決める前からそのような意識があったので、開発会社と受発注の関係ではなく、一緒に手を動かすチームでありたくて。そのためには同じ現場で開発を進める必要があるのではと仮説を持っていたんです」

    ドコモが「同じ現場で開発していきたい」と声をかけたのが、エクストーンでした。エクストーンでドコモと共同開発を進めた代表取締役の桂さんは、ドコモの前のめりな姿勢に驚いたそうです。

    「もともとドコモさんとは別のプロジェクトでご一緒していたことがあって、今回の計画についても弊社の社員が少し聞いていたようなんです。その後、ある日ドコモさんがいらして『来月から毎日来てもいいですか?』と。クライアントが弊社のオフィスに常駐するなんて初めてのことだったので、びっくりしましたね。

    ただ、私としても、もともとプロジェクト立ち上げのときの物理的な距離が重要だと考えていたので、横並びの関係で走りたいというドコモさんのお話を聞いてすんなり腑に落ちたんです。そういうやり方で進められるなら間違いなく成功するだろう、と確信しました」

    プロジェクトメンバーがエクストーンのオフィスに毎日通うことを提案したドコモには、そのほうがプロジェクトがうまく進むだろうという考えがありました。docomoスマートパーキングシステムのプロジェクトに携わり、プロダクトマネージャーとして開発を進めたドコモの島村さんは、開発環境についてこう語ります。

    島村常駐を提案した理由は2点です。ひとつは、協業が必要なこのプロジェクトにおいてはエクストーンさんの中に入り込んだほうが、良いものをつくれるだろうと確信していたこと。もうひとつはこれまでにないものづくりをする上で制作環境が重要だろうと考えたことです。

    後者については、そもそも弊社でははんだごてを使えなかったり3Dプリンターを持っていなかったりと今回の開発に適した作業場が用意されていなくて。駐車場で実験した結果を踏まえてすぐにチームで修正するのが難しかったことも理由に挙げられます」

    協業するからこそ業界に変化を起こせる

    設置後のサポート部分で協業できるパートナーを探していたドコモが出会ったのが、プレミアアシストでした。ドコモがお話にうかがったところ、同社取締役の日高さんに「リスクをとってもこのサービスを一緒にやりたい」と言われたことが決め手になったそうです。

    プレミアアシストが「リスクをとっても」と、前のめりで決断した理由はなんだったのでしょうか。プレミアアシストの坂田さんは、その理由を「このプロジェクトが駐車場業界の未来を切り拓くのではないか」と将来性を感じたからだと語ります。

    坂田「弊社はコインパーキングの保守運用とコールセンターでのお客様対応の事業を手がけているのですが、コインパーキング業界はすでに飽和状態。駐車場に車を止めて、お客様が出庫するタイミングで料金支払いというスタイルがずっと続いています。

    一方で、キャッシュレスやカーシェアといった新しい技術やサービスの普及といった変化も起きています。転換期の最中にどう生き残るかを考えていたタイミングでお声がけいただいた協業の話は、今までの駐車場業界とは全く異なるシステムでした。コインパーキング業界における大きな進化の一歩になるのではないかと感じたんです。

    ドコモさんにプロジェクトの全体像を描いていただいて、そこに自社の得意分野を提供する。協業している会社それぞれが役割を担うことで事業全体が円滑に回るので、ぜひ参画したいと決断したと聞いています」

    結城「プレミアアシストさんにはパーキングの運営と保守を20年近く続けてきた実績があります。その信頼があるからこそ、駐車場事業者さんにも安心していただけていると感じますね」

    協業だから技術的なチャレンジもできた

    協業は事業が前進するだけではなく、関わる企業にとって過去にないチャレンジをすることも可能にします。エクストーンも、協業によって自社の可能性が広がる予感があったそうです。

    「協業を断る理由は何一つありませんでした。私たちにとって今回の開発には技術的なチャレンジが含まれますし、アプリ完結ではなくゼロからユーザー体験を作り上げる必要がある。我々が普段やっている業務以上の経験を得られそうだなと。自社だけでは不可能な挑戦ができる可能性を感じたので会社としてGOを出しました」

    ドコモの島村さんも、エクストーンとの協業に期待があったそうです。

    島村「社内にプログラミングできる社員はいたものの、今回のような経験したことのない開発に関しては、学びながら手を動かしていくことが前提。そんな状況でエクストーンさんと協業できることになったので、開発に際して先生役を担っていただくことに期待感もありました」

    ワンチームで動くのが協業成功の鍵

    3社で協業することで、1社ではなしえなかったサービスの提供が可能になりました。実際に、協業を進めていく上で苦労や困難はなかったのでしょうか。

    「思い出しても、ほとんどないんですよね」と島村さんは語ります。その背景には、一つのチームとして動けるように3社が意識して動いたことが大きかったようです。

    島村「ワンチームでプロジェクトを進めたいという思いが根底にあってスタートしていたので、情報共有にも気を配りました。そもそもドコモのプロジェクトメンバーがエクストーンさんのオフィスに常駐していたので、ドコモの社内だけに閉ざした情報共有をすることができなかったですし、やるつもりもなかったですね」

    「通常の受発注における関係であれば伝達しないようなことでも、ドコモさんが丁寧に情報開示してくださいました。最初は、特に情報開示を意識的にされていた印象です。

    社内の細かい進捗や対外的な情報をいつもリアルタイムで共有。打ち合わせの場でも、ドコモさんのメンバーと我々が同じタイミングで新しい情報を知ることが当たり前になっていったくらいです。おかげで名実ともに『同じチーム』になっていく感覚がありました」

    一つのチームとして動くために、3社それぞれが互いの業種への理解を深めたり立場を想像したりすることにも、日常的に取り組んでいたそうです。
    
    島村「業界が違うと、扱っている言葉も違いますよね。自分が知っている用語で話すのではなく、お互いに意識して相手に合わせた言葉を覚えて使っていくことが、連携における一歩目になったと思っています。エクストーンさんとは、毎日一緒にランチに行くところからスタートしました」

    

    施工の段階からはプレミアアシストも加わり、一緒に施工し、駐車場事業者と関係を構築するなど、それぞれの苦手分野や苦労を共有できるチームになれたそうです。

    坂田「弊社にとっは得意分野である駐車場は、ドコモさんにとってあまり経験のないテーマ。できるだけ伝わる言葉を使うように意識していました。一方でシステム系は我々の不得意な分野なので、ドコモさんとエクストーンさんから教えていただいたことで、運用にも役立ったんです」

    島村「1つのチームとして動いていると、わからないことがあってもその場で一緒に相談できます。チームになれることが、開発のスピードだけでなくモチベーションにも大きく影響する。自社が対応する範囲を区切るのではなく、同じ目線で解決策を考えられるんですよね」

    

    「私は『強いチーム』とは、メンバーがみんな同じ価値観を持って独立して判断できる状態のチームを指すのだと思います。

    今回は物理的に同じ空間で開発して、一緒にお客様へのインタビューや実証実験を進めたので、『社外の人』ではなく『同じチームの人』という感覚をプロジェクトを始めた初期から持てました。これが価値観を共有する上で非常に大きな役割を果たしたのではないかと思っています」

    移動のストレスを軽減して拓かれる未来

    結城「リリースしたばかりの頃は、ドコモのメンバーもプレミアアシストさんと一緒に施工をまわっていました。お互いに使い方も設置方法も試行錯誤しながらでしたね」

    島村「特に印象に残っているのは、最初にdocomoスマートパーキングシステムを設置したときのこと。大雨の日でした。みんなで雨よけのテントを張りながら施工して、終わってから記念写真を撮ったんですよ」

    坂田「現地でドコモさんとミスをして、駐車場のオーナーさんに一緒に謝りに行ったこともありました。我々の役割にドコモさんがそうやって立ち会ってくれたことで、共通の苦労を分かち合えてより“チーム”になれたかなと思います」

    3社が1つのチームとして、サービスを東京から大阪へと広げてきたdocomoスマートパーキングシステム。移動のストレスがなくなる未来を目指して、今後もパートナーと共に挑戦を続けていきます。

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